第17回 静岡講演会
開催月日:2017年10月21日(土)
開催場所:CSA貸会議室 6階 6-D
突然、クレアチニン値が4.10と分かった
東京都内に住む、78歳のA子さんは、高血圧症と脂質異常症と診断され、長い間大学病院の循環器内科に通院していました。日ごろから、むくみや冷え性、食欲不振や疲労が抜けにくいなど様々な症状に悩まされていましたが、これらの症状は糖尿病のせいだと思って諦めていたそうです。ところが3ヶ月前に、突然クレアチニンの数値が4.10であることが分かり、主治医から循環器内科と合わせて腎臓内科にも通うよう勧められました。
半年で透析になるだろう
腎臓内科への通院を始めて1ヶ月ほど経ったころ、腎臓内科の先生から、「このままでは半年以内に透析になるだろう」と診断されてしまいました。このように、クレアチニンの数値が4.10になっているにもかかわらず、腎臓病の発見が遅れてしまったのは、血液検査に腎臓病関係の検査項目が入っていなかったからでした。内分泌内科の先生の中には、高血圧や血糖値など自分の担当する病気の治療に専念するあまり、併発する腎臓病に気付かない先生がいることがあります。A子さんのケースはその典型的な例といえましょう。
A子さんは様々な症状に悩んでいた
透析と聞いてびっくりしたA子さんは、ネットを調べて、透析前の腎臓病患者をケアするという内臓トレーニング協会のホームページにたどりつきました。
静岡へは、小柄な体を更に小さく丸め、足を引きずりながらやってきました。A子さんが悩んでいる様々な症状の中には、糖尿病ばかりでなく、腎機能の低下に伴う尿毒症の症状もいくつかありました。体のかゆみや、慢性的な疲労感、食欲不振などがその例といえましょう。足首が見えないほどのむくみもその一つです。
内臓トレーニングの手順
内臓トレーニングでは血流改善を最も重視しています。そこで、約1時間のカウンセリングの後、全身の筋肉を揉みほぐすことからトレーニングを始めました。筋肉を揉みほぐすのは、血液がスムーズに流れるように、筋肉の中に張り巡らされている毛細血管を柔らかくするためです。筋肉の凝りが取れたところで、ふくらはぎに生体電流を流します。これによって全身の血流が良くなり、トレーニング終了後には体温が1度ほど上昇します。
この作業が終わったあと、今度は脊髄に生体電流を流して、自律神経のバランスを整えていきます。一般的に、腎臓病患者のほとんどは自律神経の活動が低下しています。生体電流を流すことにより、交換・副交感神経の活動が活発になり、自律神経のバランスが良くなり、体の移動や心の変化に合わせ両神経が敏感に、そして適切に反応するようになります。
最後に、足の裏の刺激に移ります。足の裏は「内臓の鑑」といわれるように、内臓のツボが集中しています。それぞれのツボに生体電流を流してみると、元気なツボは電流をスムーズに流しますが、弱っている内臓のツボは、強い電流を流しても反応が鈍くなっています。腎臓病患者の多くは、弱っているツボが腎臓ではなく循環器系のツボです。
A子さんも循環器系のツボの反応が弱くなっていたので、集中して循環器系のツボを刺激しました。その結果、乱高下していた脈拍が一定の高さに整い不整脈が消えました。
以上で、全身の血流改善、弱っている臓器の活性化、自律神経のバランスを整える作業が終了します。
A子さんの症状に合った治療を行う
腎臓病と言っても、病気の種類、進行度合いによって現れてくる症状は様々に違います。
A子さんの場合、偏頭痛、肩こり、腰痛、足のむくみなどの症状があったので、その一つ一つを解消してトレーニングを終了しました。
体験が終わった時、A子さんは、姿勢がまっすぐになったこと、足のむくみが消えたこと、尿が大量に出たことなど、自分の体の変化に驚いていました。
最後に、A子さんは、「機器の使用説明だけかと思って遠路やってきたが、ここまでしてもらえるとは思いもよらなかった」と喜び、「もっと早くくればよかった」との言葉を残してお帰りになりました。
このように、内臓トレーニングでは、来訪された患者さんの悩みをしっかり受け止め、それに応える治療を行い、結果を出してお帰りいただいています。
講演会の知識を実際に体験してみませんか
講演会では、血流改善や自律神経のバランスを整えることの大切さ、クレアチニンの数値を下げる方法、そのための食事療法など、腎臓病との付き合い方をお伝えしました。できれば、知識を吸収するだけでなく、クリニック又は健康教室に参加して内臓トレーニングの効果を実感してみませんか。静岡市駿河区にある静岡トレーニングクリニックでお待ちしています。
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